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天皇陛下御即位二十年奉祝委員会

天皇陛下御即位十年をお祝いする国民祭典

(平成11年11月12日、皇居前広場及び皇居外苑)

天皇陛下御即位十年をお祝いする国民祭典

 平成11年11月12日、皇居前広場に各界著名人を含む老若男女6万人が相集い、「天皇陛下御即位十年をお祝いする国民祭典」が盛大に行われました(主催=天皇陛下御即位十年奉祝委員会、天皇陛下御即位十年奉祝国会議員連盟)。

 国民祭典は「第1部祝賀パレード」、「第2部祝賀式典」の二部構成で行われました。


動画

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第1部 祝賀パレードの様子

天皇陛下御即位十年をお祝いする国民祭典

 皇居外苑の内堀通りで実施された祝賀パレードでは、はじめにパレード出発式のテープカットが華やかに行われました。

 テープカットをしたのは、村上正邦奉祝議連実行委員長、小田村四郎奉祝委員会実行委員長、木村茂千代田区長、漫画家の松本零士さん、歌手の橋幸夫さん、宝塚歌劇団星組の稔幸さん、サッカー日本代表の井原正巳さん、中山雅史さん、テニスの沢松奈生子さんの皆さん。


天皇陛下御即位十年をお祝いする国民祭典

 警視庁・東京消防庁・陸海空自衛隊の音楽隊や在日米陸軍軍楽隊をはじめ、全国のお国自慢の郷土芸能など33団体、約5000名が皇居前内堀通りに集結。御即位十年奉祝の祝賀パレードがにぎやかに開催され、3万人の観衆の目を楽しませました。

 提灯などの山車、神輿、踊り、ブラスバンドなど全国のお国自慢たちは、「こんな光栄なことはない」と、一ヶ月というごく短い準備時間で準備を行い、晴れの舞台を迎えた。少しでも陛下にご覧いただきたいと提灯の数や高さを増したりするなど、お祝いへの意気込みが感じられました。

 パレード終了後もぜひ陛下にご覧いただきたいと、ねぶたや万燈などの光り物は二重橋交差点に展示されました。第2部式典の背景を飾り、遠く二重橋より天覧の栄に浴しました。雨模様ではありましたが、御即位十年奉祝への篤い心意気に満ちた一大イベントでした。

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第2部 祝賀式典の様子

祝賀式典プログラム(敬称略)

[司会/草野仁、岩瀬恵子]

●オープニング記念演奏

●映像で綴る御即位十年

●開会宣言
稲葉興作奉祝委員会会長
●御即位十年のお祝いメッセージ
各界代表より
●天皇皇后両陛下のお出まし

●祝辞
小渕恵三内閣総理大臣
●天皇陛下御即位十年奉祝曲
YOSHIKI
●国歌「君が代」斉唱  独唱 藍川由美
斉唱登壇者と参加者全員
●天皇陛下のお言葉

●万歳三唱
主唱 森喜朗奉祝議員連盟会長
●天皇皇后両陛下ご退出

●閉会宣言
村上正邦奉祝議員連盟実行委員長
天皇陛下御即位十年をお祝いする国民祭典

 あいにくの雨が落ち始めた午後5時過ぎ、皇居前広場に集った六万名の老若男女が見つめる中、太鼓の音が響き渡り祝賀式典が開幕しました。

 開会宣言が稲葉興作奉祝委員会会長より高らかに宣言された後、各界より参集した150名近くの登壇者の紹介が一人ずつなされました。


天皇陛下御即位十年をお祝いする国民祭典

 「天皇陛下御即位十年の御事績に縁の方々」として、①阪神淡路、奥尻島、島原など自然大災害の被災者 ②陛下の励ましを受けた海外に移住の日系人の人々 ③外国ご訪問で国際親善に務められた各国の駐日大使(代表してトーマス・S・フォーリー駐日米国大使がお祝いのスピーチ) ④世界へ、宇宙へ、活躍する日本人 ⑤慰霊の旅で陛下をお迎えした戦没者遺族の人々 ⑥お心を寄せられる身障者、福祉関係者、ボランティアの人々、それぞれの代表者が紹介されました。

天皇陛下御即位十年をお祝いする国民祭典

 スポーツ界からは、柔道の田村亮子さんがコメント、野球の王貞治監督が代表して両陛下への感謝の言葉を述べました。

 続いて文化、芸術、芸能界からは、歌手の安室奈美恵さんがコメント、俳優の森繁久彌さんが代表して感謝の言葉を述べました。


天皇陛下御即位十年をお祝いする国民祭典

 政界、経済界、学界からは奉祝議員連盟、奉祝委員会の役員が紹介され、内閣総理大臣、衆参両院議長、歴代総理、各党党首、知事、経済界など各界を代表して平岩外四経団連名誉会長が感謝の言葉を述べました。

 そして十数分の静寂の後、高まる緊張の中、提灯をお手に持たれた両陛下がお出ましになりました。雨は上がり、両陛下を二重橋上に仰ぎつつ、まず小渕首相が祝辞を述べました。

天皇陛下御即位十年をお祝いする国民祭典

 その後、アーチスト・YOSHIKIさんが、二重橋上の両陛下に深く一礼し、緊張した面持ちでピアノに向かしました。この日のために作曲した御即位十年奉祝曲-ピアノコンチェルト(協奏曲)「アニバーサリー」を七十人のオーケストラとともにピアノ演奏。「壮大なイメージと喜怒哀楽を織り込んだ」というメロディと、スクリーンに映し出された両陛下のにこやかな笑顔は六万人を魅了しました。


天皇陛下御即位十年をお祝いする国民祭典

 藍川由美さんが国歌「君が代」を独唱、続いて全員で斉唱。じっと聞いておられた陛下には、「皆さんも濡れて、寒いのではないか」とお気遣い、「どうもありがとう」と二重橋上からやさしく温かいお言葉を賜り、会場は深い感動に包まれました。


天皇陛下のお言葉

平成11年11月12日

 即位十年にあたり、ここに集まられた皆さんの祝意に対し、深く感謝いたします。この十年、さまざまな形で国民から寄せられた気持ちをうれしく思いつつ過ごしてきました。振り返ればこの十年には多くの出来事があり、国民一人一人にそれぞれの喜びがあり、苦労があったことと思います。どうか、これからの日々が日本にとり、世界にとり、少しでも平和で希望に満ちたものとなることを願っています。

 天候を案じていましたが、雨催(もよ)いで、皆さんも濡れて寒いのではないかと心配しています。このような中で大勢の人々が集まり、心をこめて即位十年を祝ってくれたことを感謝いたします。

 どうもありがとう。


 最後に、森喜朗奉祝議員連盟会長の先導で、天皇陛下万歳が唱和され、歌手の北島三郎さん、森進一さん、野球の星野監督が次々に万歳を先導。六万人の万歳の声が皇居前広場に響きわたりました。最後に村上正邦奉祝議連実行委員長が閉会の辞を述べ、聖夜は幕が降ろされました。

天皇陛下御即位十年をお祝いする国民祭典 天皇陛下御即位十年をお祝いする国民祭典

 天皇陛下には、国民と共に「奉祝歌」をお聞きになった国民祭典の夕べを、御製(短歌)にお詠みになられました。

即位より十年たちて 日の暮れし広場につどふ人びとと祝ひの調べともに聞き入る

(平成12年年頭御発表御製 平成11年にお詠みになったお歌から)

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